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#星野源ください

夢の中へ連れていく

複雑な男心

「ちょっと、もうつぶれてるじゃないの」 「あ〜! やっと来たぁ! おっそい!」 目の前でジョッキ片手に怪しい呂律で、仕事が終わってから これでも急ぎ気味で来た俺を叱っているのは古い友人である。 「やってらんねぇよぉおお」 「ふは、声がでかいから」…

嘘の日

四月一日。この四文字、わたぬきって読むこともできるんですよ。知ってた? 俺はこの間まで知らなかったです。 そんなことはどうでもよくて、今日は大人になってもわくわくしてしまうエイプリルフールだ。 子供の頃、それこそ嘘をつくよりも嘘をつかれて見事…

じゃんけん

この間、朝のニュース番組でじゃんけんをするコーナーに出演したとき、ふと気付いてしまった。 俺は彼女にじゃんけんで勝ったことがない。 例えば 朝ごはんを作るのはどっちかを決めるとき、寒い日にお風呂を洗うのはどっちかを決めるとき、あとは残り一つに…

深夜のマドンナ

「250円になります。ちょうどお預かりします。レシートは、あっ、ありがとうございましたー」 深夜のコンビニアルバイトも慣れたものだ。高校も卒業したし、と 高い時給を目当てに始めたものの、最初は眠たくて立ったまま目を瞑ってフラフラしている時もあっ…

同級生3

星野くんと話をするようになったのは、クラス替えをして席が近くなってから。お互い違うクラスにいたときは顔すら知らなかった。 彼は授業を真面目に受けてるようにも見えるけど、先生の話を聞いているのか聞いていないのかよくわからない。ノートもとってる…

なつかしい味を

俺は今めちゃくちゃお腹が空いている。昼ご飯にも夜ご飯にも入らないこの時間、食うべきか食わぬべきか。 しかも食べたいものがピンポイントで決まっているのである。 最後に会ったのはいつか、連絡を取ったのはいつか。幼なじみのアイツの作る炒飯が無性に…

2/22

「ねえ知ってる? 今日2月22日でニャンニャンニャン、猫の日なんだよ」 「今夜は猫耳でもつけてくれんの?」 「する訳ないじゃん」 してくれないのかよ! てっきりサービスしてくれるのかと期待してしまいました。どうも、今夜も絶好調、星野です。 「猫の日…

あの期間

疲れている。俺ではなく、彼女が。 帰ってきた時には笑顔で「おかえり」を言ってくれるし、ご飯もきちんと美味しいのを作ってくれているが、時折表情が曇る。 「なんかあった?」 「なあに、突然。別になんもないよ」 なんもない なんてそんなはずがないじゃ…

甘える時間

作業に向かう俺の傍に彼女が寄ってきている。 ただ寄ってきているだけで 触れもせず話しかけもせず、視線さえこちらへは向けていない。 が、しかし、これは彼女なりの甘えたちゃんタイムの合図である。 「源さんお仕事忙しそう・・・でも今は構ってほしいの・・・♡…

一目惚れの片想い2-2

・・・いるじゃないか!! 完全に油断していた。レジに雑誌を持っていくまで全く気が付かなかった。 やっぱり噂は噂だったのだ と諦めて支払いをしようと前を向いたらいたのだ。彼女が。 「・・・星野くん?」 はえ!? 「え!? 星野くんだよね?」 ファーストコ…

一目惚れの片想い2-1

二月ってまだまだ寒いですね。突然ですが俺は勇気を出して彼女のバイト先へ行く決意をしました。 話もしたことなければ目さえ合わせたことがないので認識すらされてないと思うんだ、俺。 ・・・もしくは俺の視線に気付いていて、店に入って見つかった瞬間に「ス…

ちょっとしたご褒美2

バレンタインってそわそわするよね。 大人になった今でも女性の共演者さんやスタッフさんが横を通る時に、期待して少し胸が高鳴る。 だいたいは何もない。3人か4人に1人は「バレンタインなので・・・」と気恥ずかしそうにお菓子をくれる。 俺はその度に「ああ!…

ちょっとしたご褒美

最近駅から少し離れたところにあるケーキ屋さんに寄って、なにか一つ買って帰るのが日課になっている。 落ち着いた雰囲気で、喫茶店のようにもなっていて中で食べることもできるらしい。近くで仕事があれば合間に休憩しにきたいものだ。 1週間は通っているだ…

喧嘩2

喧嘩してから3日目。気まずい雰囲気は続いたままで、正直なところ面倒だし早くいつもみたいに喋りたい。 お互いが距離を置いてるなら、どっちかが近付くしかないじゃない。 いつもはあなたから言われる「ごめんね」を俺から言ってみようかしら。 とはいえ、…

喧嘩

「源くんはいつもそう。傷つけないようにしてくれてるのかもしれないけど逆効果。なんで言ってくれないの」 彼女はそう言い残してどこかへ行った。夕日が照らす中、ドアを開けて出て行ってしまった。 おいおい待ってくれよ、今回のことは俺が悪いのか? そん…

暗闇の中で

だんだんと上ずっていく声に、途切れていく呼吸、それから熱くなっていく君の肌。 部屋は暗いはずなのに、頬が赤いのだけはよくわかる。 呼吸に合わせて発せられるいつもよりずっと高い声が鼓膜をくすぐって俺を煽る。 普段は絶対に見せない欲に濡れた目が律…

構って

今日の俺は暇である。でも彼女が暇じゃない。こんにちは星野源です。 彼女はどうも試験があるらしく、朝起きてご飯を食べてからずっと教科書やらレポートやらノートやらとにらめっこしていて俺に一切構ってくれない。俺寂しいよ! 話しかけても適当な返事し…

半強制的な誘い

「ねーえ、セックスしよ」 は? 「だからセックス」 私の恋人は日曜日の昼間から何を言ってるんでしょうか。さっきまでギター片手に部屋にこもって作業してたんじゃないの? 彼には嫌そうな私の顔が目に入らないようで、キッチンに立って昼ごはんの片付けを…

一目惚れの片想い

講義でよく近くに座るあの子に、俺は一目惚れをした。生まれて初めての一目惚れよ。 好きになって、目で追いかけるようになって、ついでに本当に追いかけるようになりかけて、それはヤバイだろと自制をかけました。危なかったぞ、俺。 ふぅ、あと1歩でストー…

河川敷

今日はオフで、俺は彼女と河川敷に来ています。どうして河川敷なのかって? お菓子持ってピクニックだよ。いい大人だけどな! ご飯は家で済ませて、まだ寒い2月、昼間の暖かいうちにと二人で歩いて河川敷まで。 もちろん手は繋ぎましたとも。 「今日節分だか…

こじらせ

まただ。またあの夢を見てしまった。 おはようございます 星野源です。 現在時刻は朝5時半。空が明るくなってきています。良くない目覚めだ。 曲作りがなかなか進まず ものづくり地獄に落ちている真っ只中、歌詞を考えながらそのまま床で眠ってしまったらし…

同級生2

お腹痛くなってたらあの子がカイロを渡してくれたラヴハプニングから席替えをしまして、なんとですね、隣の席になりました。 うちの学校は席をくっつけない方式だから距離的には前と変わってないんです。ないんですけど運命感じちゃうよ星野。 これからどん…

同級生

おなかがいたい。ものすごく痛い。 授業中の、しかも終わるか終わらないか微妙なタイミングで突然暴れ出すのをやめてくれないか、俺の腹よ。 先生に「トイレ行っていいですか」って言ったら確実に「もう少し我慢できませんか、星野くん」って言われるんだろ…

寝たい

こんばんはなのかおはようございますなのか、4時ってどっちなんでしょうね。16時じゃなくて4時。 曲を作るのにギターを鳴らしていたらあっという間に朝が来てしまう。朝が来たと思うと寝たいという感情がものすごい勢いで襲ってくる。 「まだおきてたのかほ…

誕生日

どうも、星野源です。今日36歳になりました。 誕生日は誕生日であって祝日でもなんでもないし、祝日だったとしても俺には仕事がある。 ・・・めちゃくちゃ彼女に祝われたい。 正直なところ今すぐにでも家に帰りたい。今日はスペシャルディナーを用意してくれて…

特権

俺の作業中、彼女が邪魔にならないようにかイヤホンを付けて何かを聴いていた。 いろいろと一段落して手持ち無沙汰になったし、ちょっかいでもかけちゃおうかな。 ソファーに座って目を瞑って曲を聴く彼女の後ろに回って、片方のイヤホンを取る。 「うっわ!…

禁句

彼女がだらだらしている。 俺が帰ってくる前からずっとだらだらしている。ぶたになるぞ。 ねえ。 「なあに源ちゃん」 お風呂とか入ったの? 「まあだだよ」 かくれんぼみたいなお返事かわいいじゃないの。でももう日付が変わるから寝かさないといけない。 ほ…

急かす

そうだ、今日も送っとこう。 【来月】 【来月はバレンタイン】 来月はバレンタインでございますよ! リア充のみなさま、そして片思いをこじらせちゃってる女子男子! やっぱり欲しいですよね。彼女からの手作りの大本命チョコレート。真っ赤なハートの入れ物…

たまには

「聞いて。今日さ、俺イエパシだったじゃん」 コンサートを終えた彼から電話がかかってきたのはほんの三十分前。 いつものお座敷個室のある居酒屋で、お酒が飲めない彼はノンアルコールのビールを飲みながらぽつりぽつりと話し始めた。 友人である私はたまに…

閉じ込める

源さんは今日も仕事。一緒に暮らし始めてもう一年になるけど、この家で同じ時間を過ごしたのは何日くらいだろう。 そう考えるとだんだん寂しくなってきて、気を紛らわせるためにテレビをつけると、バラエティー番組に出る彼の姿があった。反射的に消してしま…

シャンプー

夜中、というよりは深夜。 このくらいの時間に仕事が終わって家に帰ると彼女はだいたい眠りについているのだが、今日は電気がついているのが部屋から見えた。 ただいまあ。 「おかえり源さん!」 玄関のドアを開けると彼女がスタンバイして飛び付いてきた。…

ドライブ願望・下

【ドライブって、源さん免許持ってなかったよね?】 安心したまえ。ただ楽しみにしておけ。 そう返信して、その日は仕事に戻ってあっという間に火曜日はやってくる。 待ち合わせたのは、まだ日も落ちていない夕方。不思議そうな顔をした彼女を連れてタクシー…

ドライブ願望・上

俺は免許を持っていない。だけど彼女とドライブに行きたい。さあどうする俺。ない頭を働かせるんだ俺。 えー、免許なし ドライブ 方法 検索。 ・・・ぐーぐるせんせい、俺別に芸能人で誰が免許持ってないとかあんま興味ないし、あ、でも意外。そうなんだ。あ、…

よくできました

さっきから彼女が何か言いたげに俺の方ををチラチラ見てきて、目を合わせようと前を向くととパッと逸らされる。ご飯に集中出来ないじゃないか! 一体どうしたんだ。ご飯か、ご飯になにかあるのか。 親子丼美味しい。 「んえ? あっ、ありがとう」 違うのか。…

声と視線

途切れ途切れの甘い嬌声と、熱を孕んで混ざり合う視線が、俺の欲を掻き立てる。 AVも自慰もいいけれど、やはりセックスが一番だと思うわけですよ。暗い部屋の中でただ一心に俺だけを求めるその姿がたまらなくそそる。 すぐに逸らされる視線も、その赤い頬を…

うたた寝

次々にと景色を置きざりにしながら、ガタンゴトンと電車が揺れる。 平日の昼間に乗る人は少なくて、彼女と俺と腰の曲がったおばあさんと、夜勤明けなのか爆睡しているスーツの兄ちゃんくらいだ。 肩に暖かさを覚えさせながら、俺の隣でカクンと小さな頭が揺…

誘い文句

月曜深夜はホシノゲーン! 今日はオールナイトニッポンです。 メールボックスを開くと珍しく仕事以外のメッセージが入っていて、それがしかも気になる女の子から。 「寺ちゃんついに夢の外へ、だね!おめでとうって伝えて!」 普段は俺の忙しさへ気をつかっ…

まくら

朝から続いたいくつもの仕事を済ませ、やっと終わったと帰路に着いたのが23時。家に着いて彼女の寝顔を確認したときには、時計の針はもう12の数字を通り過ぎていた。 泊まりに来るって言ってたね、ごめんね。仕事長引いちゃった。 誰に聞かせるわけでもない…

一息

仕事用のパソコンに向かっていると、ふと後ろからペンを走らせる音が聞こえた。振り返ると物凄い形相で参考書やらノートやらと格闘している彼女がいた。 こらこらお嬢さん、眉間にシワがよってますぜ。可愛い顔が台無しじゃありませんか。 時計を見ればとっ…

口ずさむ

すぐ隣から鼻歌が聞こえてくる。しかもそれはMVがそこそこエロいと話題の俺の曲じゃないですか、彼女さん。 一月にして大寒波。外は真っ白で足を進める度に下の雪がサクサクいっている。とにかく寒い。 「さっむ!」 思わず口に出してしまうほど寒いようで、…

率直

せっくすがしたい ただその一文だけを一度だけ彼女に送ったことがあるんだけど、その彼女なんて返してくれたと思う。 ばかじゃないの 冷たいじゃないの。絵文字もスタンプも何もなしなんて冷たいじゃないの。 確かにばかなメッセージ送ったなって反省しまし…

作戦

いつにも増して部屋が寒かった。 冬の朝は布団の暖かさから逃れることが出来ない。頭までくるまって出てこようとしない俺を彼女が起こそうとする。 「げんちゃ〜ん朝ごはんできたんだけど〜」 うん 「食べないの?」 たべるよ 朝ごはんは食べたいけど起き上…