#星野源ください

夢の中へ連れていく

一息

 

仕事用のパソコンに向かっていると、ふと後ろからペンを走らせる音が聞こえた。振り返ると物凄い形相で参考書やらノートやらと格闘している彼女がいた。

こらこらお嬢さん、眉間にシワがよってますぜ。可愛い顔が台無しじゃありませんか。

 

時計を見ればとっくに日を超えていて、俺も仕事をし始めて三時間は経っていた。せっかく久しぶりに二人で家にいるというのに、そんなに放ったらかしにしてしまっていたのかと思うとごめんなさいの気持ちでいっぱいになる。

 

休憩しようよ。

「・・・」

 

返事がない。俺の声届いてない。

 

テレビの前に置いてある机に向かって、ソファーに座らないで背もたれにして下に座っている彼女の横に、温かいお茶を二つ持って俺も座った。

 

「お仕事終わったの?」

ひと段落いたしました。

「あたしまだ終わんない。もういやー!」

お茶飲んで、ちょっとゆっくりしようよ。

「源さんはいっつもそうやってあたしを甘やかしますよね」

・・・まあ、恋人ですから。

 

 

 

 

クククと自分の言ったことに笑いながら、さっきよりも少しだけ近くに寄ってくれる彼の優しさにあたしはまた甘えて、その肩に頭を預けた。

まるでお疲れ様と言うように優しく撫でてくれる手はとてもやわらかくて、お茶なんかよりも温かい。

 

疲れているのはあたしより源さんなはずなのに。

 

少しでも癒してあげようと、そのまま彼の方を向いて抱きしめた。

どうしたの、とまた笑いながら彼はキスをせがむようにあたしの頬をその手で包む。

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