#星野源ください

夢の中へ連れていく

特権

 

俺の作業中、彼女が邪魔にならないようにかイヤホンを付けて何かを聴いていた。

いろいろと一段落して手持ち無沙汰になったし、ちょっかいでもかけちゃおうかな。

 

ソファーに座って目を瞑って曲を聴く彼女の後ろに回って、片方のイヤホンを取る。

 

「うっわ!?」

あっ、俺の曲じゃん。

「急にきたらビビる」

暇になっちゃったから。

 

みんなちょっと聞いて。俺の彼女俺の曲聴いてくれてた。俺目の前にいるのに。ギターもあるのに。

 

俺いるのにスマホで聴くの?

「だって源さんお仕事してたじゃん」

1曲くらいならよかったのに。

スマホに嫉妬しないでよ」

 

笑われた。正直スマホに向き合うより俺に向き合ってて欲しいのは事実なので間違ってはいない。

いい年したおじさんが物に嫉妬って。 笑いが出るわ。

 

「源さん今暇なの?」

おお? うん。俺今暇だよ。

「じゃあ、1曲弾いてよ」

 

 

 

 

 

あはは と笑って「ちょっと待ってろ」と、ギターを取りに向かった。これは彼女だけの特権だと思うと頬が緩む。

イヤホンとスマホを机に置いて、彼が戻ってくるのを待つ。

 

なんの曲をリクエストしようかな。