#星野源ください

夢の中へ連れていく

同級生2

 

お腹痛くなってたらあの子がカイロを渡してくれたラヴハプニングから席替えをしまして、なんとですね、隣の席になりました。

 

うちの学校は席をくっつけない方式だから距離的には前と変わってないんです。ないんですけど運命感じちゃうよ星野。

 

これからどんどんアプローチしていくしかないじゃないですか。

 

 

 

 

 

お腹弱い系男子の星野くんが、後ろの席から隣の席になった。

星野くんはほかの男の子と違って、安心感というか癒し効果というか、ちょっとお父さんっぽい。

 

・・・自習、暇だなあ。自習課題もないなんて、何か暇つぶしになるもの持ってくるべきだった。

 

前をぼーっと眺めながらペンをくるくる回していると、横からスッと折りたたまれたメモが机に置かれた。

右横は星野くんだ。その右横から、きたけど、なにこのシュールなイラスト。

 

「もうすぐバレンタインですが」

「だれかにあげるの?」

 

シュールなネコっぽいのの横に、吹き出しで書いてあるくせ字。

 

特には。友チョコくらいかな〜

おなか大丈夫?(笑)

 

と。いいかな。

 

メモ用紙がなかったからブロック型の付箋に書いて星野くんの机に貼ったら、すぐにメモを出して返事を書いてまた渡してきた。

 

「おなか大丈夫だわ!笑」

 「となりの席のよしみで俺にもちょうだい」

 

俺にも・・・ちょうだい・・・?

は!?

 

思わず勢いよく彼の方を向いてしまった。

広げてある真っ白なノートに目を移してはいるものの、首の後ろがほんのり赤くなっているような気がした。

 

星野くん、照れてるのかな。

 

 

 

 

 

あー! 聞いちゃった! 言っちゃった!

冷や汗がすごい、ペンを握ってる手の手汗がすごい。

 

無情にもチャイムが鳴って、それから彼女からの返事はなかった。

 

バレンタインまで俺はずっと、ちょっとだけ緊張し続けるのだ。