#星野源ください

夢の中へ連れていく

誘い

 

「ねーえ、セックスしよ」

は?

「だからセックス」

 

私の恋人は日曜日の昼間から何を言ってるんでしょうか。さっきまでギター片手に部屋にこもって作業してたんじゃないの?

 

彼には嫌そうな私の顔が目に入らないようで、キッチンに立って昼ごはんの片付けをしている私の方へどんどん近付いてくる。

 

「皿洗いも終わるでしょ?」

 

背後から腰に腕を回して、唇を首にくっつけても喋り続けるのがくすぐったくてしょうがない。

 

「せっくす、しよ」

 

ガタン

 

「く、ふはは」

 

かかる吐息に思わず反応し、手から皿を滑らせ落としてしまった私を笑う。

 

割れたらどうしてくれるのよ。

 

「その気になったんじゃないの。 ほら早くベッド行こ」

行かない。

「あ、ここがいいの? お前もマニアックだねぇ。俺は全然いいけど」

ばかじゃないの! あーもう! お皿流せないから離れてて!

「やだよお」

 

「照れ隠ししたって顔真っ赤なの隠せてないから」

 

後ろから伸びてきた手は蛇口をしめる。冷たい水で濡れたままの私の手を引くあなたの手はとても熱い。

 

余裕がないのはどっちなのか。

 

ベッドルームに連れていかれ、準備をしながらあなたは言う。

 

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