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#星野源ください

夢の中へ連れていく

風呂上がりのアイスの話

 

朝は少し寒くて、日中は暑くて、夜は涼しくなった。桜が散って春が過ぎて、今度は新緑の季節がやってくる。

 

そして今夜、俺の家の冷蔵庫の中には棒付きのアイスが入っている。お風呂上がりに片手で食えるやつだ。

 

しかし、今日は多分食べたらお腹壊す日である。なんとなく予想がつく。

とりあえず、お風呂に入ってから考えよう。

 

 

 

なんということなんだ!

 

風呂から出たら彼女が美味しそうにアイスを食べていた。

 

箱にいくつか入ったものを買ったので数はある。だが目の前でにこにこしながら食べられては拷問だ。

俺は口にしたらお腹を壊すかもしれない、いや、壊すことと爽やかな風呂上がりを存分に楽しむことを天秤にかけているというのに! 世界はなんて不平等なんだ!

 

「源さんアイス食べないの?」

「食べたいよ俺だって」

「お腹の調子悪いの?」

「今は悪くないけど、多分食ったら下る」

「下らないかもしれないなら食べたらいいのに」

 

なるほど。

確かに下らないかもしれない。

 

「食べないの?」

「・・・食べる」

 

冷蔵庫から取り出したアイスを差し出され、素直に受け取ってしまった。彼女の手には二本目のアイスが握られていた。まだ食うのか。

 

その後、ソファーに座ってテレビを見ながらアイスを食べた。

窓から入る少し冷たい風と、風呂上がりの濡れた髪と、それから隣に座る彼女の肩の暖かさがものすごく心地よかった。

 

「源さん大丈夫?」

 

数10分後、俺はお腹を壊した。

夏のアイスも控えめにしようと決意した。