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#星野源ください

夢の中へ連れていく

体温と

 

「まだ起きてたの?」

 

日付を超えて家に帰った。彼女が眠そうな顔をしながらもソファーに座ってテレビを見ていた。

 

今にも寝てしまいそうな彼女からの返事はなく、とりあえず風呂とか着替えとかを済ませることにした。する前に座ってしまうと億劫になってしまうので気力だけで済ませ、寝室の扉を開けた。

 

彼女がベッドに腰掛けて窓の外を眺めていた。

 

「源さんの生活音を聞いてました」

「ふは、なにそれ」

「ちょうレア」

 

起きてると言っても頭は回ってないようだ。

なによりも、この時間まで寝ていないのは体に悪いだろう。早く寝なさい。

 

「明日も朝早いんでしょ」

 「うん。でも」

 

今日も一日話せなかったから、だから帰ってくるまで待っていた と、一緒に寝ようと言うのだ。可愛いじゃないか。

 

久しぶりに同じ時間に眠りにつく。

最近は俺の帰りが遅く、先に眠っているところに潜り込むことが多かった。朝は大体 彼女の方が先に起きていて、朝ごはんを作ってくれていたりする。

 

「久しぶりに腕枕でもしてあげよう」

 

一緒に寝られることがなんだか嬉しくなって、得意技「腕枕」を発動した。

距離がとても近くなる。いい匂いがする。シャンプーと柔軟剤と、それから これはきっと彼女独特の甘い匂い。

 

愛おしくなって抱きしめた。お互いに内を向いて、片方ずつ腕を回して足を絡めた。ああ、もうこのまま致してしまいたい。

 

もう少し早い時間に帰れていたら、俺は迷わず このままキスをして服を脱がせていただろう。

 

でも今日はいいのだ。このまま体温を感じて、それから幸せな朝を迎えよう。あと数時間経てば朝が来る。そこからまた時間が経てば夜が来るので、その時までお預けである。